Blenderで3Dモデリング
2018年08月29日
こんにちは。Yumiです。
今回はBlenderという3D CGソフトでローポリゴンの3Dモデリングにチャレンジしました。
「【AE + C4D Lite】3Dモデルを使ったAR風動画を作る」では、CINEMA 4D Liteでモデリングに挑戦してみましたが、これは機能制限版ということもありobjなどのフォーマットで書き出せず、Unityや3Dプリントには向かないものでした。モーショングラフィック寄りのことがしたければCINEMA 4D Liteでも十分なのですが、Unityや3Dプリントにも活かしたいと感じていたのでとうとうBlenderにも手を出してしまいました。
Blenderとは
3D CGソフトといえばMayaや3ds Maxが主流だと思いますが、無料で使えるBlenderも有名ですよね。Blenderはモデリングをはじめ、アニメーションやモーショントラッキング、スクリプト機能、レンダリングなどなど、数十万もするような高価なCGソフトに引けを取らない高機能なソフトです。ただ、UIが独特なために直感的に操作ができません…。用途の推測がつかないような機能名だったり、ナビゲーションが散らばっていたり、ショートカット利用前提の操作性だったりと、慣れるまではなかなか忍耐が必要になります。しかしながら無料であることと、リファレンスも沢山あることがハードルを下げてくれているので、私のような素人も手を出すことができます。
作ったもの
↓のようなキツネを作りました。初心者なのでローポリゴンです。アニメーションは特につけていませんが土台を入れてみました。
制作ステップ
- 形態をスケッチ
- モデリング開始
- 背景作成
制作過程をこの記事でザックリと紹介していきたいと思います。
※ソフトのUIが独特なので操作方法は紹介しませんmm 参考にしたYoutubeを貼っておきます
1.形態をスケッチ
まず、キツネをスケッチします。
余談ですが私は美大受験時代、立体構成のトレーニングをしてきました。出題テーマに適した立体を水粘土で作成するというものなんですが、立体を作るには多方向からの視点というのがキモになってきます。正面や側面、上面から見たときにどんな見え方をするのかを作り始める前にイメージできていないと作り出してからちぐはぐな形になってしまい、美しい立体ができません。なので作り出す前に360度の意識でスケッチをします。
3Dモデリングでも同じことかなと思ったので事前に3方向から見た見え方をスケッチしました。できれば実物のキツネを見ながらスケッチしたかったですが、そうはいかないのでネット上で画像を漁りました。
この後Blenderで作業してみて実感しましたが、スケッチやはり重要です!
2.モデリング開始
いよいよモデリングです。スケッチの画像をソフトに読み込んで、トレースするように側面から手をつけます。いきなり立体をつくるのではなくフォルムに沿って平面を作っていきます。まずはメインとなる胴体だけです。
ペラペラの平面を立体化していきます。
ミラー機能で左右対象な形になるよう設定しました。
ループカットをいれていきながらざっくりと胴体を作っていきます。
足やしっぽなどのサブ的なパーツを追加していきます。
正面、側面、上面をいったりきたりしながら大まかに形を整えていきます。 この「大まかに」というのが大事だと思っていて、この段階から細部を作り出していってしまうと全体のバランスがおかしくなったり、修正しづらくなるので、ざっくりと四足歩行の動物として形が不自然でないか?という意識で作っていきます。
キツネ「らしさ」を意識しながら形を仕上げていきます。下手したらイヌみたいになってしまうので、イヌとキツネの違いってなんだろう?というのを気にしながら手を動かすと良いです。
細部まで作り込んだら色をつけていきます。今回質感にはこだわっていません。以下、キツネの完成です。
3.土台の作成
土台は以下のYoutubeの一部を参考にしました。
完成
完成です!
感想
キツネの3Dモデリング中は、終始デッサンしているような感覚になりました。この出っ張りはそこの形よりも手前にあるけどあそこよりも奥にあるとか、骨はこうなってるから表面はこういうラインが出るはずとか、全体のバランスとしてどうか、とか。もうなんだか浪人時代のことが蘇ってくるようでした。ただ無心に作業できたのでなんだか楽しかったです。
出来栄えとしてはキツネの姿勢がややカタい感じになってしまったので、ローポリでありつつももう少し生き物らしさを追求する必要がありそうだなと感じました。土台のほうも素人感が出てるので、密度とか調整しながら完成度を上げたほうが良かったかな…という感じです。
Blenderの操作はやはり一筋縄ではいきませんでした。ショートカットを覚えたあたりから作業がスムーズに進むようになりましたが、それまでかなりの学習コストがかかります。
とはいいつつも折角ここまでできたので、次につなげていきたいところです。
次回の記事ではこのキツネを3Dプリントしたときのことを書きたいと思います!